WORKS

/What we do. ミライ輝く、New Local

R5,6年度_中心市街地 空き店舗活用推進業務_村山市様

本業務は、村山市中心市街地の空き店舗を地域資源として再定義し、「店舗が閉じるまち」から「店舗を活かし挑戦するまち」への転換を図ることを目的として、令和5年度より2カ年にわたって実施しました。地域住民・事業者・行政が連携し、空き店舗を新たなチャレンジの場として活用するモデルを構築した点が特徴です。

 

令和5年度より、市街地における空き店舗の実態を可視化し、地域内外の起業希望者とマッチングする仕組みの構築に取り組んでまいりました。業務の委託先として弊社が入り、拠点「Kiwa」や「Link MURAYAMA」と連携しながら、ハードとソフトの両面から仕組みづくりを進めてきました。

 

1|背景と課題意識

村山市中心部では、空き店舗が点在していながら、すぐに貸し出せる状態にない物件も多く、挑戦の意志を持つ市民や移住希望者に対して開業環境の提供が十分でない状況が続いていました。また、不動産市場に流通していない物件も多く、情報不足や関係性の希薄さが課題となっていました。

 

2|R5年度の取り組み概要

 

令和5年度は主に調査・整備フェーズと位置づけ、以下の取り組みを行いました。

  • 空き店舗の現地調査と台帳整備(約30件)

    市内中心部に存在する空き店舗約30件について、地元関係者へのヒアリングや現地視察などを通じて、物件ごとの活用可能性を調査しました。利活用の見込みがある物件をリストアップしました。

  • モデル物件の選定(5件)

    活用可能性の高い空き家について詳細に貸主の意向をヒアリングし、店舗区画・設備状況・貸出条件などを明文化しました。設備を活かして再活用できる“事業承継型”と、リノベーション済み物件を活用する“新拠点発掘型”の2軸でモデル選定を行いました。

  • イベント開催とマッチング機会の創出(2回)

    まちあるき付きの現地視察やセミナーを通じて、将来の入居者候補となる起業希望者や若者を集客しました。

このような調査と可視化によって、市街地に眠っていた資源が「活かせる物件」として整理され始めました。その結果、発掘された空き店舗で2事業者が開業に繋がりました。

 

 

3|R6年度の取り組みと進展

令和6年度は、前年度の成果を踏まえ、実際のマッチングや活用支援に重点を置いて事業を展開しました。

  • 起業志望者への個別相談・メンタリング(4件)

    主に飲食系など、小規模開業を志す層を中心に、開業までのスケジューリング支援や物件紹介を行いました。

  • チャレンジ機会の提供(イベントなど)

    市内で挑戦を始めたプレイヤーやゲストを招いたトークイベントを開催しました。副業志向の会社員、学生、転職希望者など、多様な層が参加し、村山市での挑戦に対する関心を高めるきっかけとなりました。

  • 物件のマッチング・活用に向けた進展

    モデル物件の一つでは、美容系の店舗開業に向けた相談が進行中です。設備付きの事業承継型物件についても、条件調整を経て次年度以降の活用を目指しています。

⑤ 今後の展望と課題

現場レベルでは、空き店舗の家主との信頼関係構築や、創業希望者の不安に寄り添う支援の重要性が浮き彫りになりました。今後は、マッチング後の「短期出店→改装→本格開業」という段階的ステップの設計や、起業支援制度の整備が求められます。

2024年7月20日

TOP